ムハマド・ユヌス自伝 –貧困なき世界をめざす銀行家

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正月に読んだ本/ムハマド・ユヌス「ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家」


写真はCNN.comから(http://www.cnn.co.jp/world/CNN200612110008.html

昨年の12月に、ノーベル平和賞受賞で話題になっていたムハマド・ユヌスについて、興味を持ったので自伝を読んでみた。

ノーベル平和賞の受賞理由として、「貧困層に無担保小額ローンであるマイクロクレジット事業を行うことで貧困対策に積極的に取り組んできた。」ことがあげられている。

http://jp.ibtimes.com/article.html?id=2724

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20061210STXKA007010122006.html

http://www.cnn.co.jp/world/CNN200612110008.html

ムハマド・ユヌスは、バングラデシュ(世界で最も貧しい国の一つであった...)の大学で教鞭をとっていたが、1974年の大飢饉(ジョージ・ハリスンが救済コンサートを開いた...)を機に、貧困を救うためのシステムを築く実践家として、グラミン銀行を立ち上げ(独立銀行として国に認められたのは1983年)、貧しい人たちにマイクロクレジットという低利のローン貸付けを開始する。

マイクロクレジットというのは、貧しい人たちが事業(事業は籠を作るための材料代であったりする...)を行うための最小金額を無担保で低利で貸すこと、返済期間が比較的短いことがあげられる。

最初は近隣に住む人たち42世帯に対して、ムハマド・ユヌスのポケットマネー27ドルからはじまったこのシステムは、2006年5月現在、2,226の支店を持ち、バングラデシュにある村の86%以上にあたる、72,096の村でサービスを行い、667万人に貸し付けている。このようなシステムによる貸付金の返済率は98.9%。借り主の97%が女性であるという。

また、反目関係にあった世界銀行との相互理解もはじまり、同様のシステムを利用した貧民救済システムは、今ではアメリカやフランスをはじめ世界約60カ国で実践され、大きな成果をあげているという。

この書籍は、「ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家」というタイトルにあるように、自伝であり、マイクロクレジットの話ばかりではない。幼少の頃、アメリカでの留学時代のことなどが触れられ、マイクロクレジットという革新的なシステムを開発したムハマド・ユヌスが形成されるまでの背景が語られ、そういった側面でも興味深い。

オスロシティホールでノーベル平和賞を受賞したユヌス氏は、「貧困は平和の脅威である」「受賞が、貧困と戦い、テロリズムを根絶させる大胆なイニシアチブを鼓舞することになれば...」と語っている。

人は困窮の極限にある時、原理主義に逃げざるをえない。豊かであれば、何よりも平和を優先せざるをえない。

勿論、マイクロクレジットが全てではないだろうが、人間が知恵を絞ってこういうシステムを作り実践していることを、素直に素晴らしいと思う。

◆グラミン銀行オフィシャルサイト

http://www.grameen-info.org/

ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家

ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家

  • 作者:ムハマド ユヌス,アラン ジョリ
  • 出版社/メーカー:早川書房
  • 発売日:1998/10
  • メディア:単行本

未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家

未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家

  • 作者:シルヴァン・ダルニル,マチュー・ルルー
  • 出版社/メーカー:日経BP社
  • 発売日:2006/09/21
  • メディア:単行本(ソフトカバー)

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